中絶の知識

過去の中絶はバレる!?手術歴などがほかの医師にわかりますか?

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

過去に中絶をおこない、医療機関を受診するたびに中絶経験がばれないか不安になることはないでしょうか。また、周りの知人やパートナーにばれ、関係性が途切れてしまうことを恐れる方もいるかもしれません。

本記事では、過去の中絶がバレるリスクや、妊娠や中絶を周りに知られないための工夫について解説します。

望まない妊娠を繰り返さないために、適切なケアや対策を実行していきましょう。

中絶の経験が医者にバレるのが不安!実際にわかるの?

結論からいうと、中絶の経験があるからといって基本的に医者にバレることはありません
中絶をしたとしても跡が残ることはありませんし、個人情報が流出するなどしてバレることはないのです。

一方で、中絶手術を受けた直後の子宮内膜が回復していない時期に検査を受けると、中絶手術を受けたことがわかる場合があります。

ですが、バレないからと言って経験や回数について嘘を伝えることはリスクがあります
それは、過去の経験や回数から出血のリスクがあがったり、合併症のリスクがあがったりします。適切な処置を受けるためには、正確な情報を伝えることが身体への負担を減らすことにも繋がります。
また、望まない妊娠をしてしまう背景があるのであれば、ピルや避妊リングについてもご説明いたします。

中絶を受けたかどうか、保険証を見たらバレる?

医療機関のスタッフが中絶経験者の保険証を見ても、過去に中絶していたことはバレません。
なぜなら、中絶手術は自由診療だからです。自由診療の場合、保険の受診歴に記録が残ることはありません
そのため、保険証の情報からスタッフにバレることはありませんし、家族にバレることもないのです。

中絶後の性行為で、中絶をしたかどうか彼氏にバレる心配は?

中絶をしても跡が残ることはないため、性行為をしてもバレることはありません。しかし、いつもと違う言動や表情などをしていると、男性が違和感を覚えることはあるでしょう。

ふとした瞬間の何気ない言葉の変化を感じ取り、その理由を聞かれ、中絶したことを明かしてしまうケースがあります。

中絶後の心身は安定しておらず、涙ぐんだり悲しげな表情を浮かべたりすることからバレることもあるでしょう。

妊娠や中絶を周囲に知られないための工夫について

妊娠初期の場合、腹痛や腰痛、胸の張りや生理不順などが起こるケースがあります。また、不正出血やつわりなども生じる場合があるでしょう。

妊娠12週を過ぎると、お腹が少しずつ膨らみはじめます。また、妊娠5ヶ月を過ぎると、急な体重増加が起こり、お腹に妊娠線が出る可能性があります。

周囲に知られないようにするためには、プライバシーへの配慮が行き届いたクリニックを受診することが大切です。

医療機関で診察を受ける際は、受診に関わるすべてのプライバシーを守れるクリニックを選びましょう。

中絶手術のよくある質問

中絶手術に関するよくある質問は以下のとおりです。

  • 一度中絶すると不妊症になる?
  • 中絶後遺症とはなんですか?
  • 中絶後すぐに妊娠することはある?

妊娠週数がわからず不安な場合は、クリニックで確認できます。
まずはお気軽に専門のクリニックに相談してください。

一度中絶すると不妊症になる?

不妊症になるリスクはゼロではないものの、中絶が原因で不妊になる可能性はかなり低いとされています。中絶をしても子宮内膜が回復し、排卵されるようになれば妊娠可能な状態になります。

また、中絶手術方法として手動吸引法(MVA)は柔軟性があり、吸引力の調整もできるため、子宮内膜等の組織を傷つけるリスクが少ない手法となっています。
一方、ソウハ法は術後、子宮内の癒着が生じて不妊症になる可能性が高くなります。

中絶後遺症とはなんですか?

中絶後遺症とは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の一種です。症状としては、おもに以下が挙げられます。

  • 睡眠障害
  • 集中障害
  • 攻撃的行動
  • 摂食障害

上記は1年以上続いたり、慢性化したりするケースがありますが、適切なケアをおこなえば3ヶ月程度で回復できるとされています。

気になる症状がある場合は、心療内科や婦人科を受診してください。

中絶後すぐに妊娠することはある?

子宮内の環境が整い、排卵する状態で性行為をすると、すぐに妊娠する場合があります。
妊娠を望まない場合は適切な避妊方法を選択するにあたって、低用量ピル避妊リング(ミレーナ)がおすすめです。

望まない妊娠をしないために

中絶手術を受けたからといって不妊症になるとは言い切れません。また、体を見られたからといって中絶がバレることはないでしょう。

中絶手術をおこなうクリニックでは患者さんのプライバシーを守りながら、子宮の回復状態を確認し、最大限フォローを継続してくれます。

不安なことや気になることがあれば、遠慮なくスタッフや医師に相談しましょう。

西梅田シティクリニックでは、望まない妊娠をしないために、女性が主体的に避妊できる避妊リング(ミレーナ)低用量ピルを提案する場合があります。
これらを利用することで、避妊効果だけでなく、ホルモンバランスの調整や出血量減少、生理痛の緩和などが期待できます。

「中絶しようか悩んでいる」「だれにも相談できずに辛い」「これからどう日々を過ごしていけばいいかわからない」
このような方は、一人で抱え込まず、ご相談ください。

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監修医師
赤松 敬之
赤松 敬之
医療法人星敬会 西梅田シティクリニック 理事長
平成25年3月 近畿大学医学部卒業。平成26年4月から済生会茨木病院にて内科、外科全般の研修を行う。平成28年4月より三木山陽病院にて消化器、糖尿病内科を中心に、内視鏡から内科全般にわたり研鑽を積みながら勤務。「何でも診る」をモットーに掲げる病院での勤務の中で、働き世代の忙しい方が通いやすいクリニックを目指し、令和2年9月西梅田シティクリニック開設。
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