中絶後に体は変化する?生理や再妊娠などについて
中絶手術を終え、その後の体の状態がどう変化するか気になる方は多いのではないでしょうか。
中絶手術後はホルモンバランスが乱れたり、傷の回復が済んでいなかったりするため、さまざまな症状が起こるおそれがあります。
本記事では中絶手術後の体調変化や注意すべき事項について解説します。
手術後、万が一体調不良になり、症状が継続する場合は無理をせず医療機関を受診してください。
中絶手術後の体の変化について
中絶手術は、妊娠12週未満におこなう初期中絶手術と妊娠12週以後におこなう中期中絶手術に分かれます。
初期中絶の場合、専用の器具やポンプで子宮内の内容物を体外に排出させなければなりません。一方で、中期中絶の場合は人工的に流産させる方式を取るため、体に負担がかかりやすく、入院が必要になります。
いずれの場合も体に負担がかかり、ホルモンバランスや子宮の状態が回復するために一定時間が必要です。
手術後1〜2週間程度は生理痛のような痛みや少量の出血が続くおそれがあります。
万が一、激しい腹痛や大量の出血、38度以上の発熱などをともなう場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
中絶後の生理について
中絶手術後の生理が再開するタイミングは、およそ1〜2ヶ月後です。
しかし、個人差があり、生理不順の方の場合はさらに送れる可能性があります。
中絶手術後、最初に起こる生理はこれまでの生理と比べ、経血の量や生理の期間が異なる場合もあります。また、痛みや経血の色も異なる場合があるため、あらかじめ知っておきましょう。
生理は遅くとも術後2〜3ヶ月後には再開されますが、万が一それ以上経っても生理がこない場合は担当の医師に相談してください。
避妊しましょう
中絶手術をしてから出血がおさまっていれば術後1〜2週間で性交渉ができるようになります。
しかし、出血がおさまる段階になると、排卵の時期と重なるケースが多くなり、妊娠する可能性が発生します。
中絶手術後、妊娠を望まない場合は、必ず避妊をしましょう。
そもそも中絶後に不妊症になるかもしれないと不安になる方がいますが、中絶手術によって妊娠確率が下がる可能性は低いです。
中絶後に起こりうる症状・後遺症
中絶後は、おもに以下の症状・後遺症が生じるケースがあります。
痛み
術後1週間程度は重い生理痛のような腹痛が起こる場合があります。
これは、妊娠によって大きくなった子宮が元の状態に戻ろうとしたり、子宮内の出血を排出するために収縮することで起こります。
市販の生理痛薬で改善するケースがほとんどであるため、さほど気にする必要はありません。
一方で、立ち上がることができないほどの痛みがあったり、発熱をともなったりする場合は、速やかに医療機関を受診してください。
発熱
手術後、子宮内の感染により発熱が起こるケースがあります。
もし、38度以上の発熱が出る場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
出血
手術後、出血が起こる場合があります。一般的には、翌日以降で徐々に出血量は減少し、1〜2週間が経つ頃にはおさまるでしょう。
とはいえ、出血の仕方には個人差があります。人によっては、おりもののような茶色い血や生理2日目のような鮮血が生じる場合があります。
万が一、出血が3週間以上続き、大量の出血が起こる場合は速やかに医療機関を受診してください。
吐き気
中絶手術後は、麻酔の影響で吐き気を催す場合があります。吐き気を感じる間は、過度の飲食は控えておきましょう。
中絶後は安静に過ごそう
中絶後はホルモンバランスが乱れ、さまざまな症状が起こるケースがあります。
少なくとも手術当日はできるだけ自宅で安静にしておきましょう。
仕事に復帰するタイミングについては、担当の医師に相談のうえ、判断してください。
体に負担の少ないデスクワークであれば、翌日から仕事を再開する方がいます。
一方で、立ち仕事や営業食などの体に負担がかかる仕事は控えておくことが望ましいです。
また、飲酒の習慣がある方は出血がおさまって飲むようにしましょう。
妊娠直後は精神的にも肉体的にも傷が癒えておらず、苦しい時期です。
一人で無理をせず、時には家族や友人、知人などに頼り、サポートしてもらいましょう。
無理をすると、体に負担がかかり、不調が進んでしまうおそれがあります。
周りの方からサポートを受けつつ、回復に向かって前進してください。