中絶の知識

中絶した後にすぐに性行為すると妊娠しやすいってホント??

赤松 敬之(あかまつ たかゆき)

中絶手術後であっても、性行為すると、タイミング次第で妊娠する可能性があります。
本記事では、中絶手術後に知っておくべき避妊方法について解説します。

また、中絶手術後の生理事情についても詳しく解説をしていきますので、知識として知っておきましょう。
これから中絶手術を検討している方や中絶をするか迷っている方はぜひ参考にしてください。
細かい内容で不明な点があれば、担当の医師に確認し、疑問点を解消していきましょう。

中絶後の生理の開始時期について

中絶手術を受けて最短2週間、遅くとも40日程度で生理が始まる場合があります。
ホルモンバランスの変化によって生理周期が元に戻るまで時間がかかることを知っておきましょう。
中絶手術後にくる最初の生理は、生理期間がいつもと異なるだけでなく、経血量が多かったり少なかったりします。

また、不正出血が生じて生理と見分けがつかない場合があるため、中絶手術後の生理について不安なことがあれば担当の医師に相談してください。

中絶手術後から2ヶ月経っても生理がこない場合は病院へ行きましょう

万が一、中絶手術をしてから2ヶ月経っても生理がこない場合は、医療機関を受診してください。
生理がこない原因として、ホルモンバランスの乱れだけでなく、精神的なストレスや子宮内容物の蓄積などが考えられます。
中絶手術後は心身の状態が不安定になるケースがあるため、不安感が強い場合は、遠慮なく医療機関を頼ってください。

中絶手術後はいつから性交渉ができる?

中絶手術後は、約2週間で出血が止まります。
それ以後であれば性交渉しても問題ないと考えられますが、排卵の時期と重なる可能性があるため、避妊をしないと妊娠するケースがあります。

望まない妊娠を避けるためにも、最初の月経がくるまでは性行為を控えておきましょう。

中絶手術後の避妊方法について

中絶手術後は、約2週間で出血が止まります。
それ以後であれば性交渉しても問題ないと考えられますが、排卵の時期と重なる可能性があるため、避妊をしないと妊娠するケースがあります。
望まない妊娠を避けるためにも、最初の月経がくるまでは性行為を控えておきましょう。

避妊リングについて

避妊リングは、子宮に装着する避妊具です。
たとえば、ミレーナを装着すると、持続的に黄体ホルモンが子宮内に放出され、避妊効果が得られます。
ピルと異なり、黄体ホルモンによる作用であるため、血栓症のリスクはありません。
また、喫煙者、高血圧の方でも使用できます。
1度挿入すると、避妊効果が5年間継続します。
ピルのように日々服用する必要がないため、手間がなく、経済的です。

ただし5年後には入れ替えが必要です。
黄体ホルモンが子宮内で持続的に分泌されるため、子宮内膜が厚くならず、生理の量が減少して痛みの改善も期待できます。
避妊を目的としない場合でも、月経困難症や過多月経などと診断された場合はミレーナを使用できます。(保険適応)
ミレーナは子宮内にだけ局所的に作用することもあり、身体全体に影響が出にくいです。
とはいえ、不正出血・下腹部の痛み・違和感などが起こる場合があります。

場合によっては無月経になるケースもありますが、卵巣は機能しているため、更年期障害のような症状が出ることはないでしょう。
装着後は、1ケ月・3ヶ月・6ヶ月・1年後ごとに定期的な診察を受けましょう。それ以降は、1年に1回の受診をおすすめします。

低用量ピルについて

低用量ピルは、毎日服用することで、避妊効果が得られます。
望まない妊娠を避けるという目的以外に、PMSの緩和や生理痛の軽減などの効果も期待できます。
このような側面から、女性の月経に関するさまざまなお悩みを改善するために低用量ピルを活用することが可能です。
低用量ピルは、女性ホルモンの働きを利用することで、避妊効果が得られる経口避妊薬です。

ピルを服用すると、排卵抑制や子宮内膜の増殖抑制の2つの効果が期待できます。
低用量とは「ホルモンの量が避妊効果を得られる最低限まで低用量化されていること」です。

低用量ピルには21錠タイプ28錠タイプの2種類があります。
どちらも有効成分は同じですが、28錠タイプには休薬期間に服用するための偽薬(プラセボ)が含まれています。

毎日欠かさず服用する習慣が身につきやすく、飲み忘れを防ぐことが可能です。
低用量ピルには、以下の副作用があるため、事前に把握しておきましょう。

  • 頭痛
  • 血栓症
  • むくみ
  • 下腹部痛
  • 吐き気
  • むかつき
  • 乳房の痛み
  • 下痢

中絶手術後の望まない妊娠を避けよう

中絶手術後であっても、タイミングによって妊娠する可能性があります。
もし避妊を検討している場合は、避妊リングや低用量ピルを活用し、妊娠を避けましょう。

また、なるべく性行為自体を避けることも大切です。
中絶手術後、その後の人生プランをどうするかパートナーや家族などとよく話し合い、計画を立てておきましょう。
もし、思い悩むことがあれば、遠慮なく担当の医師に相談してください。

わからないことや気になること、不安に思うことなどがあれば、確認しておきましょう。

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監修医師
赤松 敬之
赤松 敬之
医療法人星敬会 西梅田シティクリニック 理事長
平成25年3月 近畿大学医学部卒業。平成26年4月から済生会茨木病院にて内科、外科全般の研修を行う。平成28年4月より三木山陽病院にて消化器、糖尿病内科を中心に、内視鏡から内科全般にわたり研鑽を積みながら勤務。「何でも診る」をモットーに掲げる病院での勤務の中で、働き世代の忙しい方が通いやすいクリニックを目指し、令和2年9月西梅田シティクリニック開設。
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