中絶後の生理が来ない理由とその対処法
中絶手術は痛い?―静脈麻酔・MVAの実際と体への負担、費用の考え方
赤松 敬之(あかまつ たかゆき)
中絶手術に不安はつきものです。特に「痛み」「体への負担」「費用」は多くの方が気にするポイント。
ここでは、術式ごとの違いと痛みの実際、当院(西梅田シティクリニック)の体制を簡潔に解説します。
判断に迷うときは、一人で抱え込まず早めにご相談ください。
目次
結論:多くの初期中絶は静脈麻酔下で「痛みは最小化」できます
- 静脈麻酔で入眠状態をつくり、手術中の痛みや恐怖心を抑えます。
- 当院は手動真空吸引法(MVA)を基本とし、子宮口を広げる前処置を原則不要とするため、処置時の痛み・合併症リスクを減らせます。
- 手術自体は5〜10分程度。術後は回復室で60〜120分の安静後に帰宅可能です(当日の運転不可)。
- 初診当日の即日手術は状況により可(原則は後日)。安全最優先で判断します。
術式で異なる「痛み・負担」のイメージ
吸引法(MVA/EVA)
- 方法:柔らかなカニューレで内容物を吸引。
- 痛み:静脈麻酔下で手術中の痛みは乏しい。前処置を要さないことが多く術前の痛みも軽い。
- 負担:出血・炎症・子宮損傷リスクが低い。WHO/国際産婦人科連合が推奨。
- MVAの利点:使い捨て器具で感染リスクを低減、吸引圧を繊細に調整でき子宮へのダメージが少ない、作動音が静かで心理的負担が小さい。
掻爬(そうは)法
- 方法:鉗子等で掻き出す。
- 痛み:子宮口拡張の前処置で生理痛様の痛みや不快感が出やすい。
- 負担:出血・炎症のリスクがやや高め。国内で長く行われてきたが、近年は吸引法が主流。
どの術式が適切かは妊娠週数・子宮の状態・既往で変わります。診察の上で最適案をご提案します。
費用の考え方(めやす)
- 費用は妊娠週数・術式・麻酔方法・検査内容で変動します。
- 一般に初期中絶の方が身体的負担・費用ともに小さい傾向です。具体額は来院時に見積もりをご説明します。
- お支払いは現金/クレジットカードに対応(院内規定による)。
当院の体制と特徴
- 無痛中絶(静脈麻酔):入眠状態で手術、恐怖と痛みを軽減。
- MVA全例対応:前処置原則不要、短時間・低侵襲。
- プライバシー配慮:待機・回復動線を整備し、不安に寄り添う説明。
- 避妊の継続支援:低用量ピル/ミニピル/ミレーナ(IUS)等を術後計画に組み込み、再妊娠予防をサポート。
- 母体保護法指定医が担当:同法の要件(健康上・経済上の理由、性被害など)と妊娠22週未満の適応を順守。手術の適否・同意書要件(原則ご本人+配偶者※例外あり)も丁寧にご説明します。
手術当日〜術後の流れ(初期中絶の例)
- 問診・超音波・採血等で週数と全身状態を確認
- 同意取得(方法・麻酔・合併症・術後過ごし方)
- 静脈麻酔下にMVA実施(5〜10分)
- 回復室で安静(60〜120分)
- 帰宅後の注意:当日安静、入浴はシャワーにとどめる/運転不可
- 術後診:1週間前後で子宮回復を確認
- 避妊開始:医師と相談の上、ピル・IUS等を早期開始して再妊娠を予防
よくある不安に答えます
本当に痛くない?
静脈麻酔で術中の痛みは最小化されます。術後に生理痛様の違和感が数日出ることはありますが、鎮痛薬でコントロール可能です。
身体への影響は?
MVAは低侵襲で子宮内膜へのダメージを抑えられます。正しく行われた初期中絶で将来の妊娠に大きな影響が出ることは稀です。
いつ仕事復帰できる?
多くは翌日以降の軽作業可。無理は禁物、個別に指示に従ってください。
受診の目安
- 妊娠の可能性があり中絶を検討している方
早めの受診を。週数が進むほど負担も費用も増えます。 - 不安や質問が多い方
来院前にLINE相談で概要確認→外来で個別相談がおすすめ。
まとめ

- 静脈麻酔+MVAで痛みと負担を最小化。手術は5〜10分、術後は60〜120分の安静で帰宅可。
- 術式の選択は安全性が最優先。週数・状態に応じてご提案します。
- 術後は避妊計画を同時に設計し、再妊娠を予防。費用は週数・内容で変動、来院時に明細をご説明します。
当院では、患者さん一人ひとりのプライバシーに配慮し、不安に寄り添う治療を提供します。
手術法の選択や、手術を受けるか迷っている方などは、一人で悩まずに相談してください。
中絶手術を検討する際は、治療に関する情報を踏まえ、ご自身が納得してから決断するようにしましょう。
LINEでのご相談

監修医師

