中絶手術後に気をつけることとは?次の生理はいつくる?
中絶手術後、どのようなことに気をつければよいかわからず不安に思う方がいるのではないでしょうか。
手術後に現れる症状や、食生活に関してどのように注意して過ごせばよいか疑問に思う方もいるでしょう。
本記事では、中絶手術後に注意すべきことや起こりうる合併症などについて解説します。手術後は必要に応じて周りの方へサポートを依頼し、体への負担がかからないよう安静に過ごしましょう。
中絶手術後、気を付けることはありますか?
手術当日は、出血、痛みなどが出る場合があります。
これらの症状は1〜2週間続く場合がありますが、徐々に治まっていきます。
痛みに関しては、中絶手術後に麻酔が切れることで生じるケースがあるでしょう。
また、妊娠で膨らんでいた子宮が元に戻ろうとする収縮痛も起こる場合があります。
入浴
感染症予防をするために、お風呂に入る際は、中絶手術後1週間で受ける診察にて医師の許可が出てからにしましょう。
それまではシャワーで済ませるようにしてください。
プールや温泉、サウナ
プールや温泉、サウナなどは手術後1ヶ月以上が経過してから入りましょう。
飲酒
飲酒をする場合は、出血がなくなり、子宮が収縮して元の状態に戻ってから可能です。
それまでは控えるようにしてください。
性行為
中絶手術後の性行為をおこなう場合は、術後2週間が経過し、出血や痛みがなくなっていなければできません。
また、性行為の際は必ず避妊するようにしてください。
運転や運動
中絶手術後は、ふらつきが起こることがあるため、車の運転や運動、重いものを持つといった行為を控え、自宅で安静にしておきましょう。
手術の翌日以降は通常どおりの生活ができますが、術後1週間以内に受ける検診にて異常がないことを確認するまでは激しい運動や性行為をしないようにしてください。
中絶手術に伴う合併症
中絶手術に伴う合併症にはさまざまなものがあります。手術前に起こりうる合併症を把握しておきましょう。
子宮穿孔
子宮穿孔とは、子宮に穴が開く状態です。
妊娠中は、子宮が柔らかくなっており、子宮壁のもろい部分に穴が開くことがあります。
おもに帝王切開や子宮筋層瘢痕部、子宮底部などの症例で穿孔する場合があるでしょう。
この場合、開腹手術によって治療を受ける必要があります。
子宮内遺残
子宮内遺残とは、子宮内に妊娠内容物や子宮内膜、血液や組織などが残る状態です。
多くの場合、自然に排出されますが、再手術が必要になるケースがあります。
おもな症状として、腹痛や発熱、出血などが起こる場合があるでしょう。
子宮内腔癒着
子宮内腔癒着とは、子宮内膜が炎症を起こし、内膜の組織同士がくっついてしまう状態です。
妊娠中絶や帝王切開、結核菌による感染などが原因で発症する可能性があります。
治療する際は、内腔の癒着剥離で対応します。
妊娠継続
稀に育ちの異なる多胎や子宮内外同時妊娠などによって処置後妊娠が継続することがあります。
不妊
基本的に心配する必要がありませんが、術後のケアが不十分で子宮内感染を起こしたり、中絶を複数繰り返したりすると不妊のリスクが高まる可能性があります。
感染
もともと感染しており、手術後に細菌が活発化して腹痛が起こるケースがあります。
治療する際は、抗生剤を使用します。
精神疾患
中絶手術により、PTSD(心的外傷ストレス)を発症するPAS(中絶後遺症候群)になる方がいます。
次の生理はいつ頃にありますか?
安定した生理周期の方の場合、手術後1〜1ヶ月半で最初の生理が始まります。
一方で、生理不順の方の場合、手術後2ヶ月を超えても生理がこないケースがあります。
この場合、速やかに医療機関を受診してください。
なお、中絶手術後は妊娠しにくいと勘違いし、避妊せずに性行為を繰り返し、妊娠してしまうケースがあります。
中絶手術後は必ず避妊するようにしましょう。
手術後、ご帰宅してからの過ごし方
手術後、帰宅してからは安静に過ごすことを心がけてください。
安静にする期間が短い場合、腹痛や出血などがおこる可能性があります。
また、中絶手術後の回復が遅れ、炎症を起こす原因になるため、注意しておきましょう。
車の運転が必要な場合は、自分でおこなうのではなく、家族や友人などに手伝ってもらってください。
中絶手術後は、体が回復できておらず、さまざまな症状が起こるおそれがあります。
そのため、決して無理をせず、必要に応じて周りの方に助けを求めてください。
もし、手術後に妊娠を希望する場合は、しっかり体調が回復してから妊活することが大切です。目安として、手術を終えて生理が2回程度あってから妊娠計画を立てることをおすすめします。
どのようなスケジュールで進めていけばよいかわからない場合は、気軽に医療機関へ相談してください。
医療機関では、中絶手術後のアフターフォローとして、予防的処方や診療を継続します。
不安なことや気になることがあれば、担当の医師に遠慮なく聞いてください。