もしかして、妊娠?妊娠の初期症状とセルフチェック
「妊娠の初期症状ってどのようなもの?」
妊娠の可能性を感じる方のなかには、このように妊娠の初期症状を知りたい場合があるのではないでしょうか。
本記事では、妊娠初期の具体的な症状や初期中絶と中期中絶の違いなどについて解説します。
中絶手術は、妊娠週数が進むほど負担が大きくなります。
心身ともに疲弊しないよう、家族や友人、担当の医師などと相談しながら後悔のない決断をしましょう。
妊娠の初期にあらわれる症状とは?
妊娠の初期段階では、おもに以下の症状があらわれる場合があります。
- 足のむくみ
- 肌荒れ
- 口内炎
- 頻尿
- 腰痛
- 腹痛
- おりもの増加
- 便秘
- 下痢
- 胃もたれ
妊娠初期とは、妊娠15週6日までの期間です。
妊娠1週目は卵子が成熟し、排卵の準備を進めます。
2週目に排卵日を迎えると、首席卵胞と呼ばれる卵子が排卵され、24時間以内に精子と巡り会うと受精卵になります。
受精卵は1日1回のペースで細胞分裂を始め、細胞を増やしながら卵管を通り、子宮内膜へと進むのが特徴です。
妊娠3週目に受精卵が子宮内膜へ着床すると妊娠成立となります。
妊娠2〜3週目の間に起こる身体の不調や違和感が妊娠初期の症状です。
妊娠初期の高温期について
女性の基礎体温は、低温期と高温期の2種類に分かれます。
生理周期が28日の場合、生理が開始して約14日間は基礎体温が低い低温期、排卵時期から約14日間を高温期と呼びます。
妊娠すると、黄体ホルモンの作用によって基礎体温が上がり、高温期が続くのが特徴です。
体温が高まった状態が約3週間継続する場合、妊娠の可能性が高まっていると考えられます。
また、基礎体温以外に、鼻水や喉の痛みなどがみられないなかで微熱が続く場合も妊娠の可能性があります。
妊娠検査薬でセルフチェックしよう
高温期14日目以降も身体のほてりや微熱、倦怠感などの症状がある場合は市販の妊娠検査薬を使用し、妊娠セルフチェックをしましょう。
妊娠検査薬では、妊娠初期に分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)と呼ばれるホルモンを検出して妊娠の有無を判定します。
ただし、検査のタイミングが早すぎると、正確な結果が得られない場合があります。
正しい結果を得るためには、高温期の14日目以降に検査を実施することが大切です。
妊娠検査薬で陽性判定が出た場合、妊娠初期の段階である可能性があるものの、確定診断ではありません。
そのため、産婦人科で診察を受け、専門の医師に判断してもらうことが重要です。
一般的には、妊娠6週目頃に実施される超音波検査により、胎嚢に存在する胎児の心拍音を確認して妊娠が確定します。
予期せぬ妊娠でお悩みの方へ。中絶はいつから可能?
中絶手術が可能な時期は、母体保護法によって妊娠22週未満と定められています。
(妊娠21週6日までの方しか実施できません)
妊娠22週未満の中絶手術は、初期中絶(妊娠11週6日まで)と中期中絶(妊娠12週以降)の2種類です。
妊娠22週以降の場合、母体の生命維持が難しいと判断されるケースでは自然死産によって妊娠を中断させる場合があります。
妊娠週数が進むにつれて、子宮内膜から筋層内に血管が増えてくるため、中絶手術後の出血が多くなる場合があります。
また、術後の合併症のリスクも高まるため、妊娠初期段階で中絶を決意している場合は早めの決断がおすすめです。
初期中絶と中期中絶の違いは以下のとおりです。
初期中絶 | 中期中絶 | |
---|---|---|
妊娠期間 | 妊娠11週6日目まで | 妊娠12週0日〜21週6日目まで |
中絶方法 | 搔爬法・吸引法 | 人工的に陣痛を起こす |
入院の必要性 | 入院不要(理由:日帰り手術になるため) | 3〜7日程度の入院が必要 |
中絶にかかる費用 | 10〜15万(施設によって異なる) | 50万円程度(施設によって異なる) |
中絶による痛み | 麻酔によって痛みはない | 出産と同様の痛みがある |
中絶にかかる時間 | 5〜10分程度 | 1日以上の時間を要する |
届出の必要性 | 不要 | 死産届の提出が必要 |
埋葬の必要性 | 不要 | 必要 |
もし妊娠しているかもと思ったら、早めに受診しよう
妊娠すると、腰痛や腹痛、便秘や下痢といった症状が起こる場合があります。
「妊娠したかも?」と疑問を持つ場合は、妊娠検査薬を使用し、確認しましょう。
妊娠検査薬はあくまでスクリーニングとしての意味合いになります。
陽性判定が出た場合は、医療機関を受診し、正確な診断を受けましょう。
妊娠発覚時点で中絶する決意がある場合は、医師に相談のうえ、早めに中絶手術を受けてください。
中絶手術は、妊娠週数が進むほど、母体に対してかかる負担が増えます。
とくに中期中絶になると、費用面だけでなく、痛みなどの面で負担が大きくなるでしょう。
精神的にもストレスがかかり、心身ともに疲弊する可能性があるため、中絶の決心がついている方は速やかに処置を受けてください。
中絶手術について、疑問点や不安なことがあれば、担当の医師へ気軽に相談しましょう。