中絶手術の流れと費用・準備|初期・中期の違いと術後ケアまで解説

予期せぬ妊娠は、誰にとっても大きな戸惑いや不安をもたらします。
将来のこと、パートナーとの関係、経済的な問題、自分自身の気持ち――多くの要素が重なり、冷静な判断が難しくなることもあります。
中絶を選ぶかどうかは非常に個人的で繊細な決断です。正しい知識を持ち、自分にとって最も大切な選択をすることが重要です。
この記事では、中絶手術の対象週数の数え方、手術までの流れ、費用や持ち物、当日の注意点、術後の体と心のケア をわかりやすく解説します。
中絶手術が可能な妊娠週数
- 日本では 妊娠22週未満(21週6日まで) が中絶可能
- 一般的に
- 初期中絶(〜11週):吸引法や掻爬法。日帰り手術が可能
- 中期中絶(12〜21週):人工的に陣痛を起こし、入院が必要
妊娠週数は 最終月経の初日 から数えます。排卵日や性交日ではない点に注意しましょう。
例:4月1日が最終月経開始日 → 2週間後が排卵日付近 → 妊娠6週目には胎嚢や心拍が確認可能
中絶手術を受けるまでの流れ
1.来院
予約のうえ受診。プライバシーに配慮したクリニックを選ぶと安心です。
2.診察
問診・内診・超音波検査で妊娠の有無と週数を確認。感染症検査も行います。
3.手術日の決定と予約
妊娠週数や体調に応じ、医師と相談して決定。初期は日帰りが多いですが、中期は入院が必要です。
4.手術同意書の説明
母体保護法に基づき、原則として本人と配偶者の同意が必要。ただし、事情により本人のみで可能なケースもあります。
5.費用と手術当日の説明
費用の目安や支払い方法、持ち物、当日の流れについて案内されます。
6.手術日前日
食事制限や薬の服用が指示されることがあります。医師の指示を必ず守りましょう。
7.手術当日
静脈麻酔で眠った状態で行い、手術時間は5〜10分程度。術後は1時間ほど安静にし、問題なければ帰宅可能です。
8.術後経過
出血や下腹部痛が数日続くことがあります。1〜2週間後に再診し、回復状況を確認します。
費用と必要な持ち物
- 費用の目安
- 初期中絶(〜11週):約10〜20万円
- 中期中絶(12週〜):約40〜60万円以上
※いずれも保険適用外で全額自己負担
- 持ち物
保険証、同意書、現金またはカード、生理用ナプキン、着替えなど
(一部はクリニックで準備される場合もあるため事前確認を)
手術当日の注意点

手術当日は絶食や絶飲が必要な場合があります。
麻酔の影響で吐き気や嘔吐のリスクがあるため、医師の指示に従いましょう。
リラックスできる服装で来院し、術後は安静にできるよう、付き添いがいるとより安心です。
また、当日は車の運転は避け、公共交通機関やタクシーでの移動をおすすめします。
心身ともに負担がかかる日ですので、当日・翌日は無理をせず、ゆっくり過ごすようにしましょう。
中絶後の体と心のケア
- 絶食・絶飲が指示される場合あり
- 当日の運転は禁止。公共交通機関やタクシーを利用
- リラックスできる服装で来院し、術後は無理をせず安静に
中絶後の体と心のケア
- 身体
出血や軽い腹痛は数日で落ち着きますが、発熱や大量出血があればすぐに受診を
避妊は術後の再診時に医師と相談し、次の妊娠を望まない場合は早めに準備を - 心のケア
ホルモン変化や心理的葛藤で落ち込みや不安を感じやすくなります。自分を責めず、必要であれば医師やカウンセラーに相談しましょう。信頼できる人に話すことも回復の助けになります。
まとめ
- 中絶は 妊娠22週未満まで可能
- 初期中絶 は日帰り・費用10〜20万円
- 中期中絶 は入院必要・費用40〜60万円以上
- 手術の流れを理解し、持ち物・注意点を確認して臨むことが大切
- 術後は身体だけでなく心のケアも必要
予期せぬ妊娠は誰にでも起こり得ます。大切なのは正しい情報を得て、自分にとって最良の選択をすることです。
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