中絶後の生理が来ない理由とその対処法

中絶手術を受けた後、最初の生理が来るまでの期間は個人差があります。
多くの人は手術後30〜60日以内に生理が再開しますが、1ヶ月以上経っても生理が来ない場合、心配になることもあるでしょう。
この記事では、中絶後の生理が来ない場合に考えられる原因と、どのように対処すべきかについて、わかりやすく解説します。
中絶手術の流れとその影響
中絶手術は、妊娠12週未満であれば、指定医による吸引法が一般的に行われます。
手術自体は麻酔下で行われ、数十分で終了しますが、その後の回復には時間がかかることがあります。
術後1〜2週間は出血が続くことがあり、これは子宮収縮による正常な経過です。
一般的な生理再開の時期とは?
多くの人は、手術後30〜60日以内に最初の生理が再開します。
これは、ホルモンバランスが回復し、排卵が正常に行われるようになるためです。
しかし、個人差があり、2ヶ月以上経っても生理が来ない場合もあります。
考えられる原因と見分け方
ホルモンバランスの乱れによる影響
中絶手術後、妊娠中に高値だったエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが急激に減少します。
これにより、ホルモンバランスが乱れ、排卵が遅れることがあります。
排卵が遅れると、子宮内膜が剥がれ落ちるタイミングが遅れ、生理が遅れる原因となります。
非常に稀なケース:子宮内容物の遺残や癒着
中絶後、生理が来ないときには、子宮内に内容物が残っている可能性や、アッシャーマン症候群などの稀な状態により生理が遅延するケースがあります。
アッシャーマン症候群とは、流産や中絶手術などにより子宮内膜が傷つき、炎症の過程で内膜同士がくっついてしまう状態です。
こうした癒着により、子宮内膜が剥がれ落ちにくくなったり、そもそも子宮腔が狭くなったりします。
卵巣の機能自体は正常で、排卵もしています。
そのため基礎体温に異常がないことが多く、ホルモンは出ていますが、経血量が減ったり無月経のように見えるのです。
また、癒着の範囲が部分的で子宮の出口が完全には塞がれていない場合、少量の血液や茶色く変色した分泌物だけが出ることがあります。
これは「不正出血」として、自分では生理とは感じられない状態──月経が“来ていないのに、ちょっとだけ血やおりものが混ざっている”──と認識されることが多いです。
妊娠の可能性
先ほども述べたように、中絶手術後はホルモンバランスが不安定な時期であり、排卵がいつ起こるか予測が難しいため、避妊をしないと再度妊娠する可能性があります。
手術後すぐに性交渉を行うと、排卵のタイミングと重なり、再度妊娠するリスクがあります。
対処法
中絶後、手術から2ヶ月以上経過しても生理が再開しない場合や、不正出血・腹痛などの症状が続くときは、以下の対処法を検討してみてください。
① 生活習慣とストレスのケア
十分な睡眠、栄養バランスの良い食事、適度な運動と休息を心がけて、心身の回復を促しましょう。
ストレスや不規則な生活はホルモンバランスを乱し、生理再開を遅らせる原因になることがあります。
② 婦人科受診と検査の検討
以下のような症状がある場合は、婦人科での診察を早めに受けましょう
- 中絶後2ヶ月以上、生理が来ない
- 不正出血(茶色いおりものや少量の血)が続く
- 腹痛や下腹部の張りが続く
- 基礎体温で排卵期の高温相(基礎体温を測定した際に、排卵後に体温が上昇する時期)が見られても、生理が来ない
③ 妊娠検査の実施
中絶後でも妊娠の可能性はゼロではありません。
特に手術後2週間以内に性交渉を行った場合、再妊娠のリスクがあります。
そのため、妊娠検査薬を使用して妊娠の有無を確認することが重要です。
まとめ
中絶手術後の生理再開は、一般的に30〜60日以内ですが、個人差があります。
60日経過しても生理が来ない場合、ホルモンバランスの乱れや子宮内異常、再び妊娠している可能性などが考えられます。
ストレス管理や生活習慣の改善が効果的ですが、症状が続く場合は婦人科を受診し、専門的な診断と治療を受けることが安心です。
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